証拠と解釈

写真に写っていたら、本当なの?

人がいっぱいの商店街。でも、毎日にぎやかだったのかな? 写真の探偵になってみよう。

この記事で考えること:見えたこと、考えたこと、まだわからないことを分けよう。

写真の探偵になろう

虫めがねを使い、写真の中の手がかりを探しています。実際の昔の写真ではなく、練習用の挿絵です。
虫めがねを使い、写真の中の手がかりを探しています。実際の昔の写真ではなく、練習用の挿絵です。

むかしの商店街の写真を見つけた、と想像してみてください。お店の前には人がたくさん。大きなのぼりも見えます。

「むかしは毎日にぎやかだったんだね!」と思うかもしれません。でも、ちょっと待って。その日は、お祭りだったのかもしれません。写真に写っているのは、ある場所の、ある一瞬です。

下の練習用の絵も、写真を見るつもりで観察してみましょう。まずは、見えるものだけを指でさしてみてね。

この絵から、何がわかる?

まつり
人が3人。かさもある。さて、雨の日かな?
史料を読む練習のために作った絵です。実際の昔の写真ではありません。かさや旗は見えるけれど、「毎日にぎやかだった」とまではわかりません。

見えることと、想像したこと

「人がたくさん写っている」は、写真を見てたしかめられること。「毎日にぎやかだった」は、そこから考えたことです。ふたつを分けてみましょう。

写真のうらに日づけが書いてあれば、いつの写真か調べる手がかりになります。だれが撮ったかも大切です。お店を紹介するために、人が多いときを選んで撮ったのかもしれません。

下の図では、見えたことから考えを出し、その考えを確かめるための問いへ進みます。途中で「まだわからない」と止まっても大丈夫。

「見えた」と「考えた」を分けよう

絵で見えたかさを持つ人がいる

絵を見て、たしかめられる。

そこから考えた雨だったのかも?

日よけかも。まだ決められない。

もっと調べる日付・天気の記録

ほかの手がかりと、くらべよう。

見えたことをもとに考え、別の手がかりで確かめます。「わからない」を残すことも、調べるための大切な一歩です。

ほかの手がかりも集めよう

写真・日記・新聞。ちがう資料をくらべて、わかることを増やします。
写真・日記・新聞。ちがう資料をくらべて、わかることを増やします。

同じ日の新聞や、お店の日記があれば、写真だけではわからないことが見えてくるかもしれません。日記にも、書いた人が知っていることしか書けない、という限りがあります。

歴史(れきし)は、年号を覚えるだけではありません。残された写真や手紙などを調べて、「むかし、何があったのだろう」と考える学びでもあります。手がかりが少ないときは、「まだわからない」と言っていいのです。

証拠があっても、考えることは残る

写真や手紙など、考えをたしかめる手がかりを「証拠(しょうこ)」といいます。その手がかりが何を意味するか考えることが「解釈(かいしゃく)」です。

同じ写真でも、撮られた日や目的がわかると、読み方が変わります。だから「本物の写真だから、説明もぜんぶ正しい」とは限りません。逆に、わからないことがあるからといって、写真に何の意味もないわけでもありません。

これは、ニュースの写真を見るときにも使える考え方です。「いつの写真?」「何のために撮ったの?」「説明をたしかめる手がかりは?」と考えてみましょう。ちがう読み方をするときも、証拠に合う理由が必要です。

今日、やってみよう

おうちの人と、家にある少し前の写真を見てみましょう。いつ、どこで、何をしていたのかな? まずは自分で考えてから、知っている人に聞いてみてください。

写真からわかったことと、人に聞いて初めてわかったことを、ふたつのメモに分けるとおもしろいですよ。ここで出てきた商店街の写真は、考える練習のために作った例です。

くらべると、何が見える?

次の表は、この記事のために作った例です。

証拠と解釈をくらべる
注目することたとえば考える手がかり
見えたこと写真の中で3人がかさを持っている写真を見て人数を数え直すことができる。
考えたこと雨の日だったのかもしれないかさを持つ別の理由もあり、写真だけでは決めきれない。
調べたいことその日の天気は? 写真の日付は?天気の記録や、撮られた時期の情報を探す。

ことばの小さな辞典

史料(しりょう)
過去について調べる手がかりになる写真、手紙、道具など。作られた目的にも注目します。
解釈(かいしゃく)
手がかりが何を意味するか考えること。思いつきだけでなく、根拠を示します。

紙とえんぴつで、やってみよう

答えを送信する必要はありません。自分のノートに書いて、おうちの人と話してみてね。

  1. 家の写真を1まい選び、見える物を3つ書こう。名前や住所は公開しなくて大丈夫。
  2. そこから思ったことを別の欄に書こう。「見える」と「きっと」を分けてみよう。
  3. 撮った人に聞きたい質問を1つ作ろう。返事がないときは、わからないまま残してよいよ。

じぶんの考えを見つけよう

考えてみよう!

商店街の写真にかさを持った人がいます。「この日は雨だった」と言い切れるかな?

考えるヒントを見る

これから雨が降ると思って持ってきたのかもしれません。晴れていても、日よけに使うかさもあります。地面のようす、ほかの写真、その日の天気の記録なども調べると、手がかりが増えます。

参考資料・さらに読む

おうちの方へ:お話のもとになった考え方を調べるための資料です(英語の資料を含みます)。身近な例や「考えてみよう」は、このサイトで作りました。

観察、考察、問いを分ける学習方法は米国議会図書館のTeacher’s Guides and Analysis Toolを参考にしています。商店街の場面と比較表は本サイトが作った架空の例です。

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