同じ景色を、2つの色で

公園の木を描こうとして、空をピンクにぬりました。「本当の色とちがうから、まちがい」なのでしょうか。何を伝えたい絵なのか、先に考えてみましょう。
景色を記録したいときと、わくわくした気持ちを表したいときでは、選ぶ色も変わりそうです。下の2つの絵は、形を同じにして色を変えた、このサイトの練習用の絵です。
形は同じ。色を変えたら?
色を見ると、どんな感じ?
明るい黄色が楽しそうに見える人もいれば、まぶしいと感じる人もいます。青を静かだと思う人も、元気だと思う人もいるでしょう。
色の感じ方は、組み合わせや見る人の経験でも変わります。「赤は必ず怒り」といった、ひとつの正解はありません。どの色や形からそう感じたか、話してみるとおもしろいですね。
「似ている」と「伝わる」は別の問い
実物に似せるわざには、おもしろさがあります。でも、形を単純にしたり、色を変えたりすることにも、伝え方の工夫があります。
同じ木でも、小さく描けば広い空が目立ち、大きく描けば木の存在が目立ちます。色だけでなく、線や大きさ、画面の中の場所も、表現を考える手がかりです。
絵の前で、理由を話そう

「この絵、さびしそう」と思ったら、何を見てそう感じたか探してみましょう。「木が1本だけ」「空が広い」など、絵の中に戻ると説明しやすくなります。
作者が考えたことと、見る人が感じたことは、同じとは限りません。下の図のように、見える特徴、自分の感じ方、作者に聞きたいことを分けて考えましょう。
見えること・感じたこと・聞きたいこと
今日、やってみよう
同じ形の家を2つ描き、色だけを変えてみましょう。どちらに住んでみたい? 理由も書いてみてください。
おうちの人の答えとちがっても大丈夫。色以外の形や線も変えると、どの変更で印象が変わったのかわかりにくくなるので、最初は色だけ変えるのがおすすめです。
くらべると、何が見える?
次の表は、この記事のために作った例です。
| 注目すること | たとえば | 考える手がかり |
|---|---|---|
| 見える特徴 | 空の面積が大きい | 画面を見て指させる。 |
| 自分の感じ方 | 広々としていると思った | 何を見てそう感じたか説明できる。 |
| 作者の意図 | 広さを伝えたかったのかな | 本人の説明など、別の手がかりが必要。 |
ことばの小さな辞典
- 表現
- 色、形、ことば、音などを使って、思いや考えを表すこと。
- 鑑賞(かんしょう)
- 作品をよく見たり聞いたりして、特徴や感じ方を味わい、考えること。
紙とえんぴつで、やってみよう
答えを送信する必要はありません。自分のノートに書いて、おうちの人と話してみてね。
- 同じ家の形を2つ描こう。
- 色だけを変えて、印象をくらべよう。
- 好きなほうと、その理由を話そう。

じぶんの考えを見つけよう
考えてみよう!
同じ絵を見て、あなたは「楽しい」、友だちは「少しこわい」と言いました。どちらかがまちがい?
考えるヒントを見る
感じ方がちがうことはあります。「どの色や形を見て、そう思った?」と聞いてみましょう。感じたことと、作者がその気持ちを意図したという主張は別です。
参考資料・さらに読む
おうちの方へ:お話のもとになった考え方を調べるための資料です(英語の資料を含みます)。身近な例や「考えてみよう」は、このサイトで作りました。
色が作品の雰囲気や印象に関わるという観点はNational Gallery of Artの教材を参照しています。風景図と活動は本サイト独自のものです。
内容の誤りや出典についてのご指摘は、訂正窓口へお寄せください。


